ドイツでは常識 RJ45金属ボディ LANコネクタ
アドバンテージ
(1)信号線の線径
一般的にRJ45プラグは、信号線1本の外径が1mm程度に設計されています。しかしながら様々なアプリケーション(例えば単芯)を満たすためには対応できる外径をもう少し大きくする必要があります。Metz Connect製のRJ45金属ボディ”フィールドプラグプロ“は外径1.6mmまで対応できる構造にしました。直径1.6mmの電線を8本並べるとDIN EN 60603-7-1で規定されているプラグの全幅11.63mmに収まりません。そこで4本ずつ並べる2階層構造にしております。
(2)カテゴリに適合させる最適化
DIN EN IEC 60603-7-51に準拠(シールド付き固定プラグ-コネクタのタイプ最大500MHz)またデータ伝送速度25G,40Gにも対応しております。伝送速度を保証するためコネクタ内部にはインピーダンスを整合させるための基盤を設けております。
(適合型式)
Cat5 :1401405012PI 100M, 100MHz (プロフィネット 4本)
Cat6A :130E405032-E 10G, 500MHz
Cat7A :130G405032-E 25G, 1250MHz
Cat8 :130H405032-E 40G, 2000MHz
(3)大径ケーブルに対応
太い信号線と2重シールド構造の組み合わせはシース外径が大きくなります。大径のケーブルに対応するため適応シース外径をφ5.5~φ10.5に設定しております。
(4)クロストーク及び外部ノイズの抑制
コネクタ内では各信号線がシールドからむき出しになり近接して配置されます。 この間はツイストペアも解かれ、電流の漏れや耐ノイズ対策が完全に無防備で環境に対して危険な状態になります。 特に信号送受信で使用される(3-6)と(4-5)のペアが近い配線になるので要注意です。Metz Connectはこれらの問題を解決しクロストークを抑制するため以下の対応をしています。
- ツイストペアが崩れてコネクタピンに接続するまでの距離を極力短くした
- 信号線(8本)の配列を2階層(4本ごと)にすることで信号線間の隙間を大きくした
- 送受信で使用される(3-6)と(4-5)のペアを2階層に分けて対角線上の遠い位置に配置した
- ガドリニウム亜鉛合金ダイキャストの強靱な金属ボディで外部ノイズ遮蔽率を向上
信号線配線
IDC(圧接端子)
(5)専用工具を使用せず安定した組み付けができる
Metz ConnectはIDC(圧接端子)を採用しています。ボディ下側の絶縁フレームに指定色の穴(4カ所)と溝(4カ所)に信号線を挿入しはみ出したケーブルを切断します。その後、ボディ上側をかぶせてロックすることで完了です。圧着の場合は工具が専用になることと、圧着力(アナログ)によるばらつきが品質に影響しますが、Metz ConnectのIDC(圧接端子)はアナログ要素がないため作業者による品質のばらつきが減少します。
(適用箇所)
- ケーブルが長くなりその経路にノイズ発生源(高電圧、高電流、高周波等)がある場合
- 産業機械の制御盤内(200V~400Vの高電圧の影響、ソレノイド、リレーの電磁回路の影響)
- センサー、カメラ等による精密なデータ転送を行うシステム
- ビル内配線の単線配線
*精密なセンシング、画像処理にノイズが影響すると転送速度が低下し不安定になる可能性があります。その場合センシングデータや画像データが遅延し、あるべき精度が維持できなくなる場合が予想されます。イーサネットケーブルのシールド処理は必須条件です。